九州大学 応用力学研究所 高温プラズマ理工学研究センター 定常プラズマ制御学分野
九州大学大学院 総合理工学府 プラズマ・量子理工学メジャー 核融合システム理工学研究室

花田研究室

Research Institute for Applied Mechanics Kyushu University
Interdisciplinary Graduate School of Engineering Sciences Kyushu University

Plasma and Quantum Science and Engineering

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研究テーマResearch theme

研究課題

1)長時間放電におけるプラズマ-壁相互作用

プラズマから放出された高エネルギーの水素イオンや水素原子は容器壁面に入射し、その後壁内で移動して一部は格子欠損などに補足され、再度表面に戻ってきた水素原子は再結合して水素分子となり壁面から放出されます。これは「水素リサイクリング」と呼ばれ、プラズマの長時間運転、更には核融合炉におけるDT燃焼反応ではこの制御を行うことで水素分子の適切な混合比を維持することが重要になります。現在QUESTでは高温壁を用いた1000秒単位の長時間放電実験により水素リサイクリングモデルを構築することでこれを制御する研究を行っています。

2)プラズマ電流駆動の高性能化

トカマク装置において安定なプラズマ閉じ込めを維持するためにはトロイダル方向の「プラズマ電流」を駆動させる必要があり、装置中心に十分なソレノイドコイルを置く空間が取れない球状トカマクにおいては非誘導電流駆動が課題となります。QUESTではマイクロ波入射による高周波加熱について研究しています。

3)核融合炉液体金属ダイバータ開発に向けた基礎研究

4)液体金属を用いたエネルギー開発研究

5)同軸ヘリシティ入射法の開発

QUESTではワシントン大学とプリンストン大学との共同研究として同軸ヘリシティ入射(CHI)実験計画が進行中です。CHIとは真空容器内に設置された2つの電極間に電圧を印加してプラズマのブレークダウンを起こす手法。本計画ではこのCHIによる初期プラズマ生成と高周波入射による追加熱を組み合わせた立ち上げシナリオを予定しています。また核融合炉への導入を想定した新設計のCHI電極が採用され、初回実験においてこの新電極による安定なプラズマの初期生成を観測しました。現在は磁場制御による平衡維持を課題として研究を進めています。



最近の修士論文のテーマ

液体ダイバータ開発に向けた磁場中の液体金属流動特性の基礎研究(R3 平賀涼輔)

トロイダルフィラメント近似を用いた球状トカマクプラズマの磁気面再構成(R2 木谷彰宏)

タングステン堆積層形成過程における水素透過挙動のモデル回析と薄膜蒸着透過装置の作成(R2 平中芳樹)

QUESTにおける高磁場側RF入射時の加熱特性の調査(R2 村上貴洋)

QUESTにおける高速試料搬送総装置(FESTA)での動的吸蔵量の計測 (R1 岳其霖)

QUEST定常トカマク放電における動的吸蔵量の計測

磁場中での液体金属の開水路流れの流動

球状トカマクにおける高磁場側RF入射による電子バーンスタイン波励起

QUESTにおける非誘導電流駆動プラズマの硬X線計測

QUESTにおけるダイバータプローブを用いたblobの伝搬特性研究

プラズマ誘導脱離を考慮したQUEST粒子バランスモデルの構築

QUESTにおける平板ダイバータ板の温度上昇を用いた熱負荷分布計測

壁面温度計測によるプラズマからの熱負荷の測定

球状トカマクCPDに入射されたコンパクトトロイドの挙動観測 及び運動エネルギーの評価

CPD及びQUEST装置における渦電流効果を考慮した磁気計測

QUESTにおけるAM反射計計測

QUESTにおける高周波プラズマへの球落下実験

QUESTにおける高周波電流駆動プラズマにおける硬X線計測


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